2026/10/20 09:00

分骨とは、遺骨の一部を分けて、複数の場所に納めることです。手元供養では、遺骨の一部を手元に残す方法として、分骨が選ばれることがあります。この記事では、分骨の意味、分骨ができるタイミング、必要になる「分骨証明書」、法律との関係、そして手元に置く遺骨を納める器の考え方を、自治体の公式な案内をもとにご説明します。

1. 分骨とは

広島市の案内では、分骨は「遺骨の一部を分けて、他の墓地等に納める(複数の墓地等に遺骨を分けて納める)こと」とされています(出典:広島市「墓地への納骨や改葬、分骨の手続き」)。

手元供養では、遺骨の一部をご自宅に残し、残りをお墓や納骨堂などに納める形が、一般に分骨と呼ばれます。たとえば、次のような分け方があります。

  • 一部を手元(自宅)に、一部をお墓や納骨堂に
  • 一部を手元に、一部を永代供養墓などに
  • 複数の家族で、それぞれ手元に少しずつ

2. 分骨ができるタイミングは2つ

火葬のときに分骨する

広島市の案内では、分骨して納骨する予定がある場合、火葬の際に火葬場の窓口へその旨を申し出て、「分骨証明書」の交付を受けるとされています。このとき、分骨用の骨壺や骨袋などを準備するよう案内されています(出典:広島市「墓地への納骨や改葬、分骨の手続き」)。大田区の案内でも、骨あげの際に分骨する場合の分骨証明書は火葬場(斎場)で発行されるとされ、手続きは火葬場への問い合わせが案内されています(出典:大田区「死亡届、改葬について」)。

すでに納骨した遺骨から分骨する

広島市の案内では、すでに墓地や納骨堂に納めている遺骨を分骨する場合は、その墓地・納骨堂の管理者に申し出て、「分骨証明書(または、分骨であることを証する埋蔵証明書もしくは収蔵証明書)」の交付を受けるとされています。あわせて、本骨を移動させない限り、改葬の手続きは必要ないと案内されています(出典:広島市「墓地への納骨や改葬、分骨の手続き」)。大田区の案内では、管理者に埋葬証明書を作成してもらい、そのあとに分骨先の墓地等で納骨の手続きを行うとされています(出典:大田区「死亡届、改葬について」)。

書類の名称や手順は、自治体や火葬場、墓地・霊園によって異なります。実際に進めるときは、火葬場や墓地の管理者、お住まいの自治体の窓口に、あらかじめご確認ください。

3. 分骨証明書とは

分骨証明書は、分骨した遺骨を墓地や納骨堂に納めるときに必要になる書類です。広島市の案内では、分骨を納骨する際に、遺骨とともに分骨証明書を墓地・納骨堂の管理者へ提出するとされています(出典:広島市「墓地への納骨や改葬、分骨の手続き」)。大田区の案内でも、分骨した焼骨を埋蔵する際に必要とされています(出典:大田区「死亡届、改葬について」)。

すでに墓地や納骨堂に納められている分骨を、さらに別の墓地等へ移す場合は、いま分骨が納められている墓地・納骨堂の管理者が交付する「埋蔵証明書」または「収蔵証明書」が必要になる、と広島市は案内しています(出典:広島市「墓地への納骨や改葬、分骨の手続き」)。

手元(自宅)で保管するだけであれば、書類の提出先はありません。ただ、将来、その遺骨を墓地や納骨堂に納める可能性がある場合は、あらかじめ火葬場や墓地の管理者に、必要な書類を確認しておくと安心です。

4. 分骨と法律の関係

墓地、埋葬等に関する法律の第4条は、「埋葬又は焼骨の埋蔵は、墓地以外の区域に、これを行つてはならない」と定めています(出典:墓地、埋葬等に関する法律 第4条)。分骨した遺骨であっても、自宅の庭などに埋めることはできません。

一方で、この法律には、遺骨を自宅で保管することを禁じる規定は置かれていません。分骨した遺骨を、ご自宅で手を合わせる場所に置いておくことは、手元供養として行われています。置き場所や期限については、遺骨を自宅に置いておけるのはいつまで?納骨の期限と法律を解説で詳しくご説明しています。

5. 分骨で気をつけたいこと

  • ご家族・親族と話し合う:遺骨を分けることへの考え方は、ご家族や親族で異なることがあります。あとで行き違いが生じないよう、事前に話し合っておくと安心です
  • 菩提寺や納骨先の考えを確認する:お寺や墓地・霊園によって、分骨の扱いや手順が異なる場合があります
  • 分骨用の容器を準備する:火葬のときに分骨する場合は、分骨用の骨壺や骨袋などを準備するよう、自治体が案内しています
  • 手続きは窓口で確認する:書類の名称や発行先は、自治体・火葬場・墓地によって異なります
  • 保管場所に気をつける:直射日光の当たる場所、湿気の多い場所は避けてください

6. 手元に置く遺骨を納める器

分骨した遺骨を手元に置くときは、毎日目に入る場所に置く器を、ご自宅の雰囲気にあわせて選ぶことになります。ZAYUのミニ骨壺は、遺骨を納める中壺の容量が約20cc(大さじ一杯強が目安)です。全骨を納めるサイズではなく、分骨や手元供養に向いたサイズです。

中壺を絹の巾着で包み、外壺に収める3層構造で、六角形のYUKI、丸のMADOKA、四角のYOMOの3つの形から選べます。形による違いは、ミニ骨壺の形の選び方|六角・丸・四角の違いを解説でご紹介しています。

7. よくある質問

Q. 分骨は、法律で認められていますか?
A. 分骨そのものを禁じる規定は、墓地、埋葬等に関する法律には置かれていません。自治体も、分骨証明書などの手続きを案内しています。墓地以外の場所に埋めることだけは、同法で禁じられています。

Q. 分骨証明書は、どこでもらえますか?
A. 火葬のときに分骨する場合は、火葬場(斎場)で発行されます。すでに納骨した遺骨から分骨する場合は、その墓地・納骨堂の管理者に申し出ます。手順は、火葬場や墓地、自治体によって異なります。

Q. 納骨済みの遺骨を分骨するとき、改葬の手続きは必要ですか?
A. 広島市の案内では、本骨を移動させない限り、改葬の手続きは必要ないとされています。お住まいの自治体や墓地の管理者にご確認ください。

Q. 自宅に置く分にも、分骨証明書は必要ですか?
A. 分骨証明書は、分骨した遺骨を墓地や納骨堂に納めるときに提出する書類として案内されています。手元で保管するだけであれば、提出先はありません。将来、墓地等に納める可能性がある場合は、火葬場や墓地の管理者に事前にご確認ください。

8. まとめ

  • 分骨は、遺骨の一部を分けて、複数の場所に納めること。手元供養でも選ばれている
  • 分骨のタイミングは、火葬のときと、すでに納骨した遺骨からの2つ。必要な書類は「分骨証明書」など
  • 墓地以外に埋めることはできない。自宅での保管を禁じる規定は、墓地埋葬法にはない
  • 書類の名称や手順は、自治体・火葬場・墓地で異なるため、事前に窓口で確認する

ZAYUでは、分骨した遺骨を納める器の選び方などのご相談を、LINEやフォームで受け付けています。

自宅納骨のQ&A(公式サイト)

出典・参考資料

本記事の法令・制度の説明は、次の資料をもとにしています。(最終確認日:2026年10月16日)

  • 広島市「墓地への納骨や改葬、分骨の手続き」(2026年2月24日更新):広島市公式ウェブサイト。分骨の定義、火葬時・納骨後の分骨証明書、改葬との関係
  • 大田区「死亡届、改葬について」(Q12、2026年8月19日更新):大田区ホームページ。火葬時・納骨済みの遺骨の分骨証明書、埋葬証明書
  • 墓地、埋葬等に関する法律(昭和23年法律第48号):e-Gov法令検索。第4条(墓地以外の区域への埋葬・焼骨の埋蔵の禁止)の条文を確認。同法に、遺骨の自宅保管を禁じる規定がないことも条文で確認

※分骨の手続きは、自治体や火葬場、墓地・霊園、お寺により異なります。上記は広島市・大田区の案内で、他の自治体では書類の名称や手順が異なる場合があります。

※この記事は一般的な情報をまとめたものです。手続きの扱いは、自治体や火葬場、墓地・霊園、お寺により異なります。個別の事情については、それぞれの窓口や専門家にご確認ください。

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